〇『生徒会にも穴はある!』(むちまろ、Shonen Magazine Comics、講談社)
むちまろ作。初出誌は『週刊少年マガジン』。現在も絶賛連載中の作品であり、既刊は1 ~ 7巻。
ジャンルは学園ギャグラブコメとなっており、タイトルの通り高校の生徒会を舞台とした作品になっています。マガジンのイメージの通り、少年誌としては少し過激な性的なギャグや描写、フェチ的な要素が強い作品です。一方で、主人公の梅くんが生徒会に入り、様々な仲間や生徒とドタバタな日常を送るという、学園モノの王道の要素もあり、学園日常的なジャンルが好きな人には、楽しめる作品だと思います。
陰毛描写は現在の所、2巻と6巻で描かれていました。初出誌をみるとわかるように、少年誌に掲載されている作品なので、大々的に描かれているのではなく、工夫して描かれています(6巻では本編ではなく、おまけページで描かれています)。それでも、2巻の描写などが公開されたときには、少年誌での攻めた描写に驚く人がSNS上などで多くいました。青年誌などと比べると、もの足りないと感じる人もいるかもしれませんが、少年誌でこのような攻めた姿勢は珍しいかと思うので、気になる方は続巻も注目する必要がありそうです。
〇『スロウ』(南Q太、FEEL COMICS、祥伝社)
南Q太作。全1巻。「妄想夫婦」という作品1話と、表題作が4話収められています。初出誌は「妄想夫婦」が『an-an』(マガジンハウス)、表題作が『フィールヤング』となっています(奥付より)。
「妄想夫婦」はタイトルにある通り、とある若い夫婦?が家で妄想しながらセックスをするという短篇。もう一方の表題作「スロウ」は、智明と小春という2人の人間の関係を描いた作品。前者の作品は気楽さの漂う明るい雰囲気の作品ですが、後者は主人公の智明の性に関する葛藤や、智明の周りに現れる男との関係、かつての恋人小春との関係に翻弄される主人公が描かれており、内容は暗いですが、どこかさわやかな印象を与える文学的なものになっています。
二つの作品とも陰毛描写があり、性描写もかなり過激で直接的に描かれているので、人によっては注意が必要です。個人的には『an-an』に掲載されていた作品が収録されていることに驚きました。
今後も青年誌などに限らず、女性漫画雑誌や女性誌に掲載された作品も当ブログで紹介していきたいと思います。
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